I’m now staying in Tokyo !
久しぶりの東京…とはいっても、2週間間隔で東京に足を運んでいるのですが。やはり、この街は魅力的ですね。「何か新しいことをはじめるならば、この街から始めたい」そんな気持ちにさせてくれる街です。
今日は銀座でアルバイト時代の友人とお茶をして参りました。これがかなりイケ面で困る。僕と並んで歩くと、まったく困る(笑)。刺激的なお話をすることができました。色々と吸収欲のある人と、対面でお話をするのはいいですね♪新しいアイデアがどんどん生まれてきます。一人篭って考えた案をぶっちゃけて、相手のレスポンスに対し、どんな方向性をとればいいのかを考える。この繰り返しが自分の考え方をいろんな意味で確固たる物にしてくれるような気がします。
さて、トークついでにエルメスのギャラリーを鑑賞してきました。このギャラリーは無料の割りに、結構な質の作品を展示してくれますので、要チェックくださいまし。ちゅうわけで、今日の評は「Hollow/ 小谷 元彦」についてであります。
作品は、ウレタン樹脂を用いて、人体の様々な部位・身体全体を模擬したもの。その形状は明確な輪郭を持たず、オーラが漏れ出ているかのような技法で創られております。もやもやーっとした感じではなく、ギュルギュルーっとした印象を受けました。内面から自然と出て来たものではなく、搾り出して出てきたような感じです。
小谷さんがHollowに込めたのは何か。Hollowとは言うまでもなく「アナ」を示します。しかし、そのアナは大きな「穴」ではなく、小さな「孔」であります。一つ確固としたポイントをHollowというのではなく、身体のいたるところに存在しているHollow。科学的にこれを言い表すならば汗線が最も想像しやすいでしょうか。そこから出てくるものもある意味で作家さんの意図と繋がるような気がします(無意識下に、無力な状態で外に放たれる「自分に属するもの」という意味においてです。)。
conceptはGフリー。重力が無い、概念がない、合一がないetc…色々考えられますが、まずは冊子と同じ様に重力の点から「Hollow」を味わってみたいと思います。作品が現(表)すのは、重力の「上」と「下」の方向性。一見上の方向性に疑問を持つかもしれませんが、まぁ風呂場の湯気みたいなものを想像してくださいませ。で、この上と下の方向性が互いに打ち消しあう世界を表現しています。方向性が消失することは何を意味するのか?そこでは、「安定した環境の消滅とともに、流動的なエネルギー体の存在があらわになります。「場」の定義がなくなるため(しかし空間は依然としてそこにある)、エネルギー体は明確な形状を保つことができません。ここで、このエネルギー体を「それ」と名づけよう。「それ」を外から見ている人間にあって、「それ」には何らかの「形状」を認めざるを得ないことになります。「それ」が無機的なものなのか、はたまた有機的なものなのか…本来、「それ」の正体を「一つに定めること」は僕達に許されていないのではないでしょうか。
次に、二面性の世界から味わってみます。鏡の国のアリスにみられるように、Hollowには汲み取りきれない「可能性」が内包されています。一種のパラレルワールドみたいなもの。あるかもしれなかった世界、「それ」が「それ」であるという確証の無い世界…そもそも、僕達が「リアル」と感じているこの世界も「鏡の世界」なのかもしれませんけどね。「ものの言葉」は我われが勝手に付けたもの、だったら、目に見えている「ものの形態」は個人個人が勝手に「そうみえるもの」と決め付けてしまっているのではないでしょうか。作品では、Duplexの世界が表現されていましたが、Duplexの先まで見据える(二面性でなく多面性)と、Hollowにinspireされる「創造性」が広がるような気がします。僕は作品≪veil≫にその片鱗を感じ取ることができました。
あと、書いているうちに沸いてきたんですが、ニュートンの万有引力を素地としてHollowを味わうのも面白そうです。芸術に限らず、多方向から物事をミル能力を磨いていきたいですね。
※如何せん、小難しい内容になってしまいました。でも、芸術に触れ合うことはすばらしいことです。いつも新鮮な感覚を僕にもたらしてくれます。何かに行き詰まったり、ルーチンな生活に疲れたりしたときは、芸術作品に触れてみてくださいませ。きっと「新鮮な感覚」をもたらしてくれるはずです(直接的には感じ取れないものではありましょうが)。