今日も部屋にこもって読書。うーん、疲れているのか、本の内容がつまらないのか、最近はうたた寝状態に陥ること多しです。みなさまはベストな睡眠時間をお持ちでしょうか?僕の場合、睡眠時間は6時間±30分がベストかな。きびきびと集中して物事に取り組み、気分爽快、高効率なパフォーマンスを残すには、この睡眠時間がベスト。これよりも短すぎても長すぎてもだめというのも面白いものです。あくまでも僕の経験談でありますけど。
で、うたた寝気味に読み終えた本を今日は紹介します。
既に読まれた人も多数いるかと思う。著者のジャック・アタリはリーマンショック(本質はリーマンに限らず、サブプライムローンと利己主義にあるのだが)金融危機が起こる以前に、本書を著して一躍有名人になった。まぁ昔から知っている人は知っているであろうが(勿論、私が彼のことを知る由もなかったのは言うまでもない)。
本書は、過去の歴史に照らし合わせ、近未来(~2050年あたりまで)に、世界各国・人類はどのような方向性を持って、歴史を重ねていくのかを分析・予想する。かなり詳細なところまで未来予想を展開しているので、全てを網羅的に紹介しようとすると、莫大な筆量になりかねない。今回は<ノマド>に焦点を当てることとする。
「ノマド」という単語がかなりの頻度で用いられている。まず、本書のうちで、ノマドとはどのような位置づけにあるのかを紹介する。一般的には、ノマド遊牧民的な人々を意味する。現在(2010年)までの、まっとうな生活基盤としてのノマドライフをおこなっているのはモンゴルの遊牧民、自国の環境・迫害によりノマドライフを余儀なくされているのが難民であろう(パレスチナ、クルド人、ダルフール問題など)。著者はこのノマドたちを<下層ノマド>という単語で括っている。
そして、新しいノマドとして、エリートビジネスマンや芸術家といった<超ノマド>に言及する。IT技術とインフラの整備が進むことで、もはやビジネスを進めていくにあたり、オフィスに居を構える必要性がなくなる。そして、移動中ですらも、仕事が可能となる・・・可能というよりは、移動中も仕事中であると考えざるを得ない状況に突入する(iPadが起爆剤となろう)。オフィスの不必要性の社会的認識が一線を越えた時、我々の生活はもう一段階変化することを余儀なくされよう。
<超ノマド>の人口が増えてくると、一般社会にはどのような変化が起こるのか。まず、人間関係の希薄化・他者への恐怖心が増長することになるだろう。そして、他者の渇望や他者への不安を解消させるサービス・娯楽ビジネスが大きく成長する。今で言うところの「合コン」が、もっと広く大衆のレベルで行われたり、死亡疑似体験を提供するサービスが現れると著者は述べる。
注目すべき点は、本書で取り上げられている様々な「21世紀の歴史」について、不幸な方向性を持つものに対する解決策を記していないことだ。仮に、答えを提供してしまうと、人々はその考えに固執し、より良い案が生まれる可能性を摘んでしまうかもしれない・・・そういった著者の危惧を感じ取れよう。
※未来を予想するのは最も難しいこと。それに果敢に挑戦するアタリの能力は凄い。でも、記載されている内容を鵜呑みにしてもいけません。なにせ、現状の社会情勢を元に構築された未来予想です。情勢は刻々と変化します。誰かの意見に「おんぶに抱っこ」していては、臨機応変な方策を講じることはできません。とはいえ、政治家・政治化を目指す人・国を担っていく人には是非目を通しておくべき書であるのは間違いないと思います。これくらい世界レベルで社会情勢を分析できる政治家・学者が日本から生まれることを期待してなりませんね。
