過ぎ去りし過去を、美化したメガネでしか見られないえびすが紹介する本はこれ。
「コンテキスト思考」
さて、ロジカルシンキングや論理的思考力が謡われたのは何時のことか。日本で一年間に使われている箸の数は?日本にある電柱の数は? 大局から小局へ、つながりを見出しながら掘り下げていく。それが、いわゆるロジカルシンキングなるもの。
口で言うのは簡単だ。そして、簡単な事象と例題としてロジカルシンキングを考えるのは誰でもできる。しかしだ、実際のビジネス、社会問題にかんしてロジカルシンキングを用いるのは難しい。なにせ、我々が直面しているのは、答えがないものなのだから。答えが見出せるうちは、まだまだ真のロジカルシンキングを行っていない。せいぜい、ロジカルコネクティングがいいとこだろう。
では、どうすればロジカルシンキングに達することができるのか。その方法が、まさに本書で述べられているコンテキスト思考だ。では、そのコンテキスト思考とはなにか?
簡略して云うと、「文脈を読む」思考。少し説明を加えるならば、「あるデータが示す傾向の背景に隠されている<お宝情報>を読み取る」思考。例えば、コンビニで弁当コーナーの充実が、店の売り上げに貢献しているというデータが出たとして、サラダコーナーを縮小したとしよう。確かに、弁当の売り上げは伸びたが、全体の売り上げはむしろ減少した。商品としては、サプリメントの売り上げが急激に落ちている。さて、この要因は何か・・・これを探ること、これが「コンテキスト思考=文脈を読む」である。
コンテキスト思考を身につけるには、かなりの努力を要する。ある分野の本を1冊読んだくらいで、いや、10冊ほど読んだくらいで、身につくような代物ではない。いってしまえば、その人が「どんな人生をこれまでに送ってきたか」が最も重要となる。主体的に物事を考え、判断を下してきた人ならば、コンテキスト思考などは、もはや板についているだろう。一方、ニュースに振り回されたり、誰かの思想にどっぷり漬かってきた人が、コンテキスト思考を身につけるには、相当大きな壁を乗り越えなければならない。
※僕の周りにも、コンテキスト思考をできる人はたくさんいます。そして意外にも、コンテキスト思考を備える人たちの多くは、芸術家や建築家だったりします。疑問に思ったことを、一度自分の思考の中に落とし込んで、そこから答えを紡ぎだす能力を築いてきたことが要因でしょうか。概して、コンテキスト思考ができる人は社会から「何か」を吸収する量が半端でない。好奇心旺盛で、少しでも興味を抱けば挑戦し、体は動きながらも頭で色々と考えています。端から見ている僕には、なんともうらやましい能力であります・・・うむ、我精進せよ・・・でも、欲張りすぎて「変なもの」まで吸収しないように注意しなければ。変なものが何かはここでは言いませんけどね。
