2011年3月31日木曜日

2011 3/20~3/26 紹介記事。

おっと、また遅れてしまった要約紹介。
まぁ気になさらず…。

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3/20 The Scariest Earthquake Is Yet to Come ~NW~
地震が地震を誘発する。確かに、ピン止めしているところに衝撃が加われば、ピンは外れやすくなります。東北地震のあとに起こった長野の地震も、誘発によるものではないでしょうかと。さて、アメリカ西海岸のプレートもピン止めが外れるのでしょうか?少し、懐疑的なところもありますが・・・。
ともあれ、日本の被災者への支援体制は世界的に称賛されています。が、それでも足りないのも事実。できる限りのことは実行に移していきましょう。

The Scariest Earthquake Is Yet to Come
by simon Winchester
Published: The Newsweek 13 March, 2011
単語数: 899words

【150文字要約】
米国西海岸の地震について。地震と地質学との関係性は深く、その地形によって災害の程度が大きく変わってくるとのこと。また、確固とした科学的根拠には欠けるものの、一年前にチリで一ヶ月前にニュージーランドで大地震が発生していることから、次はアメリカ西海岸で大地震が発生するのではと懸念する声もでている。
(147文字)

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3/21 Scientists Project Path of Radiation Plume ~NYT~
米国の原発の放射能汚染に対する対処です。ちょっとやりすぎじゃないかと思うくらいでちょうど良いものです。とりわけ、人命が関わるときは、これくらいに大々的・徹底的にやるべきでしょう。

Scientists Project Path of Radiation Plume
by William J. Broad
Published: The New York Times 16 March, 2011
単語数: 814words

【150文字要約】
日本の原発と放射能について。過去にチェルノブイリ原発の放射能がアメリカ西海岸まで達した記録から、今回の日本の原発にも同様の懸念を示している。これを受け米国機関は日本・世界各地の放射能を測定できる体勢を整えたとのこと。また、日本に放射能探査装置を配置し世界に向けて放射能の情報を発信していく意向を示す。
(150文字)

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3/22 The Spirit of Sharing ~NYT~
美術館も新しいことに積極的に挑戦しないと、お客さんを獲得できない時代。今後、リアルとネットを上手くつなげ、今までにない展示スタイルを提供してくれることが期待されます。

The Spirit of Sharing
by Carol Vogel
Published: The New York Times 16 March, 2011
単語数: 1303words

【150文字要約】
美術館の新しい試みについて。米国の美術館はソーシャルメディア導入による新しいサービス提供に奮闘中。来場者との積極的なコミュニケーションを取り入れ美術館に創造性を吹き込みたい意向。ある美術館ではサイト訪問者数が来場者数を大きく上回ることから、コンテンツを充実させ来場者数の増加に繋げていきたいとのこと。
(150文字)

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3/23 Degrees of Influence? ~NYT~
ビジネス界で賞賛を浴びる人たちの中には、大学をまともに卒業していない人もたくさんいます。でも、やっぱり大学を出たほうが、収入は安定しますよね。ふむ、大学の目的を今一度考え直すときでしょう。

Degrees of Influence?
by William D. Cohan
Published: The New York Times 16 March, 2011
単語数: 1112words

【150文字要約】
学位と世界で尊敬される人の関係について。統計でみると学位と年収に相関こそあれ、世界で尊敬を集める人の多くが大学をまともに卒業していない点は興味深く、投資銀行ゴールドマンサックスも20世紀半ばは学位のない二人のトレーダーが運営していたとのこと。大学で得られるものが何に繋がるのか再考すべきではなかろうか。
(149文字)

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3/26 A Price Too High? ~NYT~
地震と原発―利益と環境負荷と雇用。原発推進にせよ反対にせよ、『リスク』が伴うのは間違いありません。ちょっと反対派が優勢な情勢になっています。 

A Price Too High?
by Bob Herbert
Published: The New York Times 18 March, 2011
単語数:

【150文字要約】
日本の地震と経済・産業の方向性について。日本で起きた大地震により原子力発電の危うさが露呈した。費用・地球環境への負荷軽減を重視するのか、それとも国民の安全確保を重視するのか。また、原子力産業には3兆円もの莫大な資本を投じる必要性があることからも、この産業に対する風当たりは一層強まりそうな気配だ。
(148文字)

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それではまた近々。

2011年3月24日木曜日

"Thanks" to my Colleague Would be a Key factor, Now !

甚大な危機に直面すると日本人は団結力が高まる不思議な国です。普段は素っ気無いんですけど…3//10日に起こった地震でもそうでしたが、迅速に協力体制が築かれるのは凄いことだと思います。しかも、民を主に『何かできることはないか』と考え、香道に移そうという思いを持っている人が多いことにびっくりしちゃったり。普段からこの行動力があるとまた違った強みになるんでしょうけれど……。さて、被害もかなりのものになっています。何か、僕も行動に移せると良いんですけど…寄付に加えて、もう少し違った“カタチ”で協力できる何か、起こしたいです。いや、思いは実行に移さねば。起こしましょう!

意気込みを行動に移さないと、何も起こらないんですよね。ちょっと皮肉に受け取られるかもしれませんけど、『こうすれば良い・こうしよう』と考えるのは簡単で、それをカタチにして、実行まで持っていき、成功に結びつけることは本当に難しいことです。政府の対応一つとってもそう。迅速かつ的確な判断が要求されますが、それは本当に難しいことなんですよ。何せ、経験していないですから。アタマの中の想定は所詮想定。実際に蓋をあけてみないと何もわからない。

地方によって、どのような対応をとれば良いのかは変わってきます。そして、被害の程度・今後どういった二次災害が想定されるのかまで考えると、選択肢は無数に広がります。選択肢は結構すぐに考えることができるんですが、その後、どの選択肢を選ぶかは本当に難しい。被災民にどれくらいの負担を強いることになるのか、救助隊員の人数・安全は確保できるのか、支援物資の供給と被災民の体力・移動の容易性はどれほどかetc。もう数え切れないほど。

危険の度合いなんてどうなるかわからない。『過剰な非難を強いるのはどうか?』なんて声もたくさんありましたが、過剰で良いんではないでしょうかと僕は思います。二次災害まで想定すると、過剰に非難させるに越したことはない。仮に過剰にする効果が無かったとしても、それは結果論です。反対に過剰な対策を採らずに、被害が甚大になっては『なにやっとんねん』です、本当に。

なので、あんまりつべこべ言わず、最悪の事態を想定しておくのが一番。レバレッジなんて考えて動いていては駄目です。あれはあくまで『金融』のお話。利益無視・効果無視で、資金をどっぷり投入しましょうよ。日本人はそれくらい多めに見れる『国民性』を間違いなく持っているはずです。

っと前置きが長くなりましたが、いつもの一冊紹介を。今日は洋書をご紹介。

商品の詳細

『The Thank You Economy』のタイトルをみて、日本人について書かれた本かと疑ったのは私だけではないだろう。直訳すると『ありがとうの経済学』といったところであろうか。この「ありがとう」であるが、世界的にみて日本人の「ありがとう」はちょっとした名物とすることができよう。スーパーで買い物するだけで定員が「ありがとう」と笑顔で言ってくれる国は数えるほどだ。

お客さんに対して「ありがとう」の精神を示すことに日本人は非常に長けたものをもっている。しかし、組織の中ではどうだろうか?これを象徴する言葉は、よく言われる「最近の若者は――。」だろう。戦後の日本経済を世界一(今は3位)にまで引っ張り上げた経営スタイルは「怒号・激務・褒賞」によるものだったようである。生きることに精一杯かつ生活の変化が著しい時代、目の前のことに邁進した結果がすぐに見える時代であれば、このスタイルも通じたのかもしれない。しかし、今の時代でもそれは通じているのだろうか…若者の離職率、鬱患者の数、自殺者数を鑑みるに、どうもかつての経営スタイルはうまく機能していないようだ。

では今の時代にあった経営スタイルとはどういったものか?「怒号・激務・褒賞」に変わるスタイルといはいったい何か?どうやら、正反対に近い経営スタイルが今の時代にはマッチしているようである。具体的には「賞賛・短時間労働・やりがい』が挙げられるだろう。今の時代に合う経営スタイルを築くことに成功した企業は総じて高収益・高成長率を挙げているのも間違いない。米国でいえばZappos、日本で言えばクックパッドあたりだろうか。従業員が働きやすい・満足のできる環境を整えることが、そのまま企業の収益に結びついているのは注目すべきところだ。

さて、上に挙げた経営スタイルを取り入れている企業はまだまだ少なく、設立年数の若い企業を中心に明かりがぽつぽつと光っている程度だろう。とりわけ、大企業になればなるほど、新しい経営スタイルを取り入れるのは難しい。昔の成功体験があるため、どうしてもそれを信じ、新しい風を吹き込むことには躊躇してしまうのは仕方ないだろうし、昔からのスタイルで十分に利益を出せている企業もたくさんあるのも事実である。無理に変革して経営が傾いては元も子もない。

ここ数年、日本企業の世界進出が加速している。世界で通用する・成長していく企業を築くためには、経営スタイルにも一貫性が求められよう……が、果たして全世界で古い経営スタイルを貫くことはできるのだろうか?世界の流れは新しい経営スタイルに流れている。ガラパゴスを貫くことで“差別化”をはかる作戦は、どうも通用しそうになさそうだ…今後、日本企業はどのような舵取りをしていくのか。とりわけ、大企業の経営スタイルには注目していきたい。Topの意向が変わればfollowerもすんなり応じる日本人特有の“チカラ”こそ、発揮すべき時ではなかろうか。

※なんか企業論っぽくなっちゃいましたが、本書はSNSの使い方に主眼を置いた一冊です。商品・サービスの提供に当たっては一人一人のフォロワーを大切にすること、BtoBの企業も積極的にSNSに参加・利用すると大きな利益を呼び込めること、企業文化を明確にして広く仲間・消費者と共有することなどなどについて書かれています。内容そのものは、それほど目新しいものはありませんが、BtoBのSNSの使用例は参考になりました。『DellがCMを流す』理由に通じるものがありますね。今後の事業推進にあたても、SNSの有効活用は大切な戦略になってきます。広く学生から社会人まで読んでおいて損はない一冊かとおもいます。

2011年3月21日月曜日

2011 3/14~3/19 紹介記事。

海外英字記事より興味深い内容を Pick up し、150文字に要約しました。
3/14~3/19の紹介記事はこちら。

※New York Timesばかりですいません・・・。

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3/14 More Foreign-Born Scholars Lead U.S. Universities ~NYT~

日本の留学生が減少する一方、他国の学生は増加しているとはよく聞きますが、学者の数・学長の数にも同じ傾向が起こっているもよう。大変興味深いと同時に、脅威ですね。

More Foreign-Born Scholars Lead U.S. Universities
by Lisa W. Foderaro
Published: The New York Times 9 March, 2011
単語数: 1107words

【150文字要約】
米国大学と海外生まれの学者について。米国の大学では学生数に加えて学者数にも海外生まれの人が増加中。とりわけ英語を公用語とする海外国の学者は多いが、米国アカデミーに属すまでの経緯は様々で英語を全く話せない所から始めた人もいる。海外出身者の学長就任は、諸外国の大学と深い連携をとることを可能にするだろう。
(150文字)


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3/15 Appeal of iPad2 Is a Matter of Emotions ~NYT~

先日も紹介したiPad2、その機能を英語で知るには適した記事です。で、iPadの強みについては、やっぱりコストが大きいみたいですね。

Appeal of iPad2 Is a Matter of Emotions
by: David Pogue
Published: The New York Times 9 March, 2011
単語数: 1288words

【150文字要約】
iPad2の特徴と強みについて。iPad2は消費者に対しスペック等の合理性ではなく手にした時の感情に訴えかける。前モデルからの大幅変更こそないが、手持ち端末として軽量化・薄肉化・スピード向上は満足のいく内容。全ての機能を搭載しないApple端末が市場でシェアを獲得できる要素として、端末の綺麗さ・アプリなどが挙げられるだろう。
(148文字)


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3/16 Dumbing Deficits Down ~NYT~
米国が直面する問題はあまりに巨大。弱者を救済すると国は崩壊し、救済しないと国は大混乱に。さて、どうすればいいのでしょう?複雑に入り乱れた問題が多すぎますね…。

Dumbing Deficits Down
by Paul Krugman
Published: The New York Times 10 March, 2011
単語数: 789words

【150文字要約】
米国の医療予算について。米国政府は将来の高齢化の懸念も含めて医療予算の縮減に取組むが、直面する問題は巨大とのこと。解決手段として病気になるのを防ぐ・適切な医療処置を行う等が考えられるが、国の焦点は予算削減だけにあてられている模様。医療のほかにも解決困難な問題は多々あり、米国の前途は多難に満ちている。
(150文字)


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3/17 New View of How Humans Moved Away From Apes ~NYT~

猿人から原人へ進化するにあたっての大きな変化はなんだったのか。流行のSNSの本質とも関係してくる内容です。

New View of How Humans Moved Away From Apes
by Nicholas Wade
Published: The New York Times 10 March, 2011
単語数: 959words

【150文字要約】
猿から人への進化について。狩猟集団は親しい血縁で構成されるとする従来の考え方を覆す研究結果が報告された。チンパンジーには雄はグループに残り、雌はグループを去る傾向があり、人の祖先も同じ傾向を持っていたとのこと。他人と親密になり、土地柄を学ぼうとする姿勢は、社会の形成・知識の修得に一役買っている。
(148文字)


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3/18 Reactor Design in Japan Has Long Been Questioned ~NYT~

地震で亡くなられた方にはお悔やみ申し上げます。寄付以外に力添えできないのがなんとももどかしさを覚えます・・・。
今回紹介するのは原発の構造についてです。色々と言われていますが、プロの仕事に口出しはしないほうが良いです。ちょっと知識をつけた素人が一番めんどくさい。非難しても何も生まれません。静観して、良い結果を残してもらいましょう。

Reactor Design in Japan Has Long Been Questioned
by Tom Zeller Jr.
Published: The New York Times 15, March 2011
単語数: 1150 (※リンク先は補正後の文章)

【150文字要約】
原発のリアクターの設計について。東日本大地震で問題となっている原発構造は、他の構造より安全性が高いと考えていた一方、その脆弱性が指摘されていた記録も。GEは、小型化によりコスト削減と施工期間短縮が可能になったが、リアクターの制御容易さを犠牲にしたと述べ、今後の展開次第で設計を変更する意向を示している。
(149文字)


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3/19 Publisher Limits Shelf Life for Library E-Books ~NYT~

電子書籍の貸し出しはどうやってするのか疑問に思っていましたが、今ある方法とそれほど大差はないようです。ただ、足を運ばなくて良いのは魅力的ですね…。特にサラリーマンにとっては便利この上ないはずです。

Publisher Limits Shelf Life for Library E-Books
by Julie Bosman
Published: The New York Times 14 March, 2011
単語数: 1135words

【150文字要約】
図書館の電子書籍の取り扱いについて。図書館は電子書籍の貸し出しについて書籍と同じサービスを提供しているが、図書館に足を運ばず借りられるため利用者が増加中とのこと。これを受けてか、売上減を懸念する出版社は閲覧回数に制限を設ける方針を示すも、図書館関係者は困惑の色を示し、他の解決策を望む声がでている。
(149文字)
それでは また近日。

2011年3月20日日曜日

The Way How to "color" the Title Matter is the Matter.

3月も瞬く間に過ぎていきます。本年度も終わり・・・いやはや、激動の一年でした、いろんな意味で。来年度はさて、どうなるやら。積極的に新しいことに挑戦する心を持つことは大切ですが、あんまりにも1人で突っ走るのも危険。迷って考えて、それでも迷うならば、周囲の仲間にお話を聞いてもらうことが大切ですね。うむ、われ、今一度、心得よ。

さて、先日、コピペの問題を取り上げた英語の文献を読み、「あぁ、世界中で同じことが起こっているんだねぇ」と、半分呆れて、半分安心(日本だけじゃない)した気分になった、書くことには口うるさいオトコえびすが紹介する一冊はこちら。

巨大翼竜は飛べたのか-スケールと行動の動物学 (平凡社新書)

翼竜は飛べなかった?この議論を耳にしたのは、私がまだ大学院生(2009年頃)だったころと記憶している。研究室の同僚と、「どうなんでしょね?」と色々語り合ったものだ。紹介されている論文を読み(大学は無料)そこで私たちが出した結論は、「あぁ、確かにこれは飛べないかもね」というものだった。

本書の執筆者は当時、上記論を発表した異論の(?)研究者だ。バイオロギングを駆使して、世界各国の生物の生態・行動調査を行っており、徹底して生データの取得に勤しむ姿が、私の目にかっこよく映るのは、自身が理系出身者だからだろうか。時に危険を顧みず、従来の考えを疑ってみる姿勢は、一流の研究者は皆備えているものであり、既存の論の流れを大きく変えてしまう画期的な論文を書くことが出来る稀有な存在でもある。誰しもがそうあると信じていたことを疑うだけでも相当な精神力と洞察力が必要だが、それ以上に、自分の思うことを確かめるために、どんな実験を重ね、どのような結果を得られれば立証できるのかを緻密に組み立てられる論理的思考力・構成力こそ、目を見張るべきであろう。

いつも通りの前置きが長くなり恐縮だが、本書の内容に移りたく。
翼竜が飛べたかについては、正直最後の章を読んでいただければよい。飛べたか飛べなかったかの「答え」だけを求めるのであれば、そこを読むだけで十分だ。しかし、そのような読み方をするのは少しもったいない。第一章から最後の章までが、見事につながっている。第一章では、ペンギンの研究結果をもとに、『筋力と体重の関係』が綴られ、第二章では亀の研究結果から、『ヒレ(翼)を動かす周波数(一秒当たりの回数)と体重の関係』について述べられており、第三章ではマンボウを例に『筋肉の重さと仕事エネルギーの関係』が、第四章ではヨーロッパヒメウを題材に『揚力と重さと飛行可能性』について書かれ、第五章では『揚力と翼面積と体重の関係』について触れられている。
これら全ての関係が、第六章の翼竜は飛べたか? の議論に活きてくる。いきなり、翼竜に話を持っていくのではなく、うまく伏線を張り、他の研究結果を面白く紹介しながら、話を主題に収斂させていくテクニックは凄いとしか言いようが無い。

普通に翼竜だけを取り上げて書こうと思えばかけたであろうが(巷に転がる恐竜ネタはたくさんあろう)、あえてその選択肢を取らず、翼・ヒレをもつ生物全般にわたって翼竜の飛行不可能性を論じている点も見過ごしてはいけない。『翼竜のフレーム』ではなく、『翼・ヒレをもつ生物』のフレームで語るからこそ、説得力が格段に上がるのだ。広く理系の学生は、本書のような論構成を是非身につけていただければと思う。もちろん、自身も身につけなければいけないわけではあるが。

さて、本論も面白いのだが、実はコラムが相当に秀逸である。とりわけ、著者の研究室の青木かがり氏の行動には頭がさがるだろう。富士山に登って、クジラを探す…並大抵の研究者魂でなければ出来ない技だ。

※久しぶりに心躍る科学系の書籍を読ませていただけました。いやはや、著者のように徹底して現場主義の姿勢を貫けるのは、一つの天性でありましょう。大学の研究室に閉じこもって研究するばかりが研究ではありません。積極的に外の世界に足を運び、自然の中で生のデータを採取することも素晴らしい研究です。外の世界にでるほど、外部の研究者・専門家・研究仲間と触れ合う機会も増えて、良いネットワークを築けるんではないでしょうか?へんなしがらみもふえそうですけどね。理系の学生は是非読んでくださいませ。将来、本を書くときに役に立つかもしれません。

2011年3月16日水曜日

信じて『疑う』勇気を持て!

そういえば最近洋書を読んでいないなぁと思い立ち、紀伊国屋(新宿タカシマヤ近く)へ足を運びました。いやはや、やっぱ本は手にとって読むのが良いですね。電子書籍もいいんですが、質感にどうしても惹かれてしまう。特にハードカバーの書籍は、装丁あわせてカタチあるほうが、どうしても財布の紐が緩んでしまうわけで…。ただ、かさばるのだけは避けようが無い。我が書棚もパンパンで、増設せねば・・・。

さて、40kgの書棚×3を1人で組み立てるのに苦戦し、腰を痛めた日を懐かしく思い出す、脆弱ぼでぃの持ち主、えびすが紹介する一冊はこちら。


技術の進歩は素晴らしいことだ。その道筋をたどっていくと、おそらく基礎的な数式にぶつかるはずだ。それは1+1 = 2といった今の我われから見れば容易に理解できるものだろう。そう、難解な数式の数々、公理の数々、物理式の数々、全ては非常に単純で明快な「根本にある考え方」に基づいている。数学記号で表すと、「A∊B∊C・・・」の一番左の項Aが、それに当たると考えていただければ良い。

この「根本にある考え方」に光を当て、そこに隠された「不」を表に出したのがゲーデルである。彼は「不完全性定理」を公表し、決定不可能な命題が必ず存在するゆえに、あらゆるシステムは不完全性を含むということを明らかにした。

ゲーデルの不完全性定理を「単なる思考の遊びに過ぎない」と言ってしまえばそれまでである。確かに、「神」的な存在を、確証を持って数式・公理の根底に据え付けることは不可能なことであり、そのような主張が出てくるのはもっともなことで、科学の世界においては無益有害以外の何物でもない。何せ、彼の定理は、長年苦労を重ねて築き上げてきた数式・公理の全ては「戯言」にすぎないというものである。「自分たち」の成果の全てを否定されて憤慨しないほうがおかしい。

しかし、ゲーデルの導き出した定理の素晴らしさは「科学という小さなフィールド」のみでとらえるべきではない。広く、人間性一般にまで広げてそれを考えるべきであろう。政治学、経済学、社会学、ビジネスetc。全ての学問・実学の根本にあるものは、先に示した「単純で明快な考え方」と同じ類のもので、「瑕疵=誤り」がないと確証をもって述べることはできない。すべての人が「正しい」と考え、それに沿って実行・実践していることでさえ、それが「正しい」と確証できる術はない。人間が創りあげてきた世界、それは人間にとっては「正しい」ものであるのかもしれない。が、それは地球にとっては「正しくない」ものであるかもしれないのだ。私たちが考える「正しさ」は、見方によっては「正しくない」ともなりうることを肝に銘じておきたい。

※以前取り上げた知性の限界と合わせて読まれるとより楽しめるかと。いや、本当はこちらを先に紹介すべきだったんですけど・・・。科学を根本まで掘り下げると、どうしても理解できない点が出てくるようです。で、理解できないうちに科学から哲学に興味が移っちゃう人が多いんだとか。うーん、あんまり考えすぎると頭がショートしちゃいそうなんで、これくらいでご勘弁願います。少し難しい内容ですが、ゆっくり読んでいけば「」あー、なるほどねぇ」と理解できるはず。自身をもってオススメできる一冊です。

2011年3月13日日曜日

2011 3/7~3/12 に紹介した要約内容

海外英字記事より興味深い内容を Pick up し、150文字に要約しました。
3/7~3/12の紹介記事はこちら。

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3/7 Grameen sacking ~BBC~

ノーベル賞受賞者であるユヌス氏。今後の去就はどうするのでしょうか?マイクロファイナンスと増加する自殺者の関係性は、今後の社会展望を考えるに当たっても重大なことです。

Bangladesh: Muhammad Yunus disputes Grameen sacking
by Editorial
Published: British Broadcasting Corp. 2 March, 2011
単語数: 488words

【150文字要約】
ユヌス氏の去就について。国の労働基準を超過しているとし、グラミン銀行のユヌス氏が解雇された。これを受けて銀行側は、ユヌス氏特別のパーマネントポジションを設ける予定。また、インド首相からはユヌス氏は貧者を貶め私欲を肥やしていると非難声明を出しており、それを裏付けるように借り手の自殺者が増加中とのこと。
(150文字)


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3/8 Degree and Dollars ~NYT~

資格に魅力がある人材=変わりが効く人材。MBAなんかもこれに当てはまりそうです。増えるほどに価値は下がるのはお金と一緒。最強なのは、資格では判断できないチカラ=カリスマが持つようなチカラでしょうね。

Degree and Dollars
by Paul Krugman
Published: The New York Times 6, March 2011
単語数: 801words

【150文字要約】
未来の市場で要求される能力について。1990年以降、労働市場は高・低賃金労働とに二極化してきたが、最近は高賃金労働の数が減少傾向とのこと。背景には技術進歩による仕事の高効率化・外部委託が一因として考えられ、今後更に厳しい状況になるとの予測。国は教育の抜本的な変革に努め、国民は学位の価値を見直す必用があろう。
(150文字)


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3/9 Spurred by Private Hiring, Job Growth Gathers Steam ~NYT~

失業率が改善とのことで、嬉しいニュースかと思いきや、実態はまだまだの模様。本格的な回復には3年はかかるとの見方です。

Spurred by Private Hiring, Job Growth Gathers Steam
by Catherine Rampell
Published: The New York Times 4 March, 2011
単語数: 1209words

【150文字要約】
失業率の改善について。米国の失業率が二年ぶりに9%を割ったが、経済学者たちは本格的な経済上昇は当面先で、今後職を選り好みする求職者が増加するとの見解を示している。また、政府の予算カットにより企業は資本確保に走り雇用枠を絞りかねない点、失業率は改善するも雇用時間が短くなっている点も見過ごすべきでない。
(150文字)


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3/10 College the Easy Way ~NYT~

学生の質が落ちていると叫ばれるのは何も日本だけではない様子。大学のほかの道筋をしかりと提示していく必要がありましょう。

College the Easy Way
by Bob Herbert
Published: The New York Times 4 March, 2011
単語数: 783words

【150文字要約】学生の間では知的な努力を重視しない傾向がますます強まり、アカデミーにそぐわない考え・態度・矜持をもつ学生が多いとのこと。50年前の半分にまで勉強時間が減るも、大学側の学生評価に大きな変化はない。乏しい思考力・批判力のまま卒業するにも関わらず、将来の展望だけは大きい学生に大学側も手を焼いているようだ。
(149文字)


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3/11 So Far Rivals Can’t Beat iPad’s Price ~NYT~

iPad2は3月25日発売とのことで。すでにiPadを所有している身としても、ちょっと欲しかったりします。499ドルは安いですよ、本当に。

So Far Rivals Can’t Beat iPad’s Price
by Jenna Wortham
Published: The New York Times 6 March, 2011
単語数: 1183words

【150文字要約】
アップルの優位崩れず。アップルが発表したiPad2は筐体の魅力もさることながら価格面で他のデバイスを圧倒しており、当該企業の豊富なキャッシュが大量発注・製造コストの抑制を可能にしていると推察。他の企業もタッチ式デバイスを市場投入するも、性能はもちろん価格面でiPad2には敵わず、アップルの優勢は当面続くとの見解がある。
(150文字)


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3/12 Drug Firms Face Billions in Losses in ’11 as Patents End ~NYT~

特許と企業の収益は密接な関係があります。かつてのキヤノンとゼロックスの争いを思い出しますね。で、今回は医薬品の特許について。陰るところあれば日が射すところありってなわけであります。

Drug Firms Face Billions in Losses in ’11 as Patents End
by Duff Wilson
Published: The New York Times 6 March, 2011
単語数: 1499words

【150文字要約】
製薬会社の特許消失について。多くの薬の特許期限が切れるために高収益を保っていた製薬会社が曲がり角に立たされている。近年は開発のスピードも低下し、国の新薬認可が数も減少しているとのこと。また、新興国当で需要が見込めるジェネリック薬品市場は一層の伸びが期待でき、新薬開発は従来の戦略を見直す必用がある。
(149文字)



ではでは See You Next Week♪

地震と報道の仕方について。

政府のメディア対応も色々と考えておくべきでしょう。

事実だけを流すのも大切ですが、ときに多くの人を安全かつ迅速に動かせるように、ウソを述べることも必要なのではないでしょうか。心理面を支えつつ、安心感を与えつつ、国民がパニックになるような事実は極力言わないようにする。

このバランスを取るのは本当に難しい。ですが、ある程度『訓練』を積めば、相当に上手くなるはず。人命がかかる事態、予断を許さない事態でも、『ウソ』を言って辞任する覚悟があるトップが望まれます。

しばしば、素人は口を挟みたくなるもの。でも、原子炉の仕組みや炉心溶融など説明されても、あいまいな理解にとどまるもの。そんな情報に左右されるよりは、もう少し『被災地の人の安全』を促す内容で先導して欲しいところです。

プロに任せる心を持ちたい。昨今、素人がプロの世界に口と顔を出しすぎているような気がします。わかりやすい説明をと求められても、無理がある。それくらいに、『深い世界』がある。そこで、出てくる内容が、パニックを引き起こしかねないものにメディアが受け取らなくも無い。

白黒はっきりしろといいますが、現象に絡む要因はたくさんあるので、はっきりと申し上げることは出来ない。もちろん、一面だけを捉え、それを頑なに『こうだ』と押し切ることも可能です。ですが、プロは瞬時に現象の周辺、そしてその周辺要素がどういった事故を引き起こしかねないかまで計算します。ですので、今回の炉心溶融についても、完全な『安全』は存在しません。それだけは心にとどめておきたいことです。

地震関連

東北地震関連の情報を。とりわけ、原発は予断を許さない状況です。

炉心溶融から水蒸気爆発が発生。放射性物質が広範囲に拡散すると、非常に危険。スリーマイル事故が取り上げられていますが、事態はより深刻なものです。屋根が無い状況ですので、どこへでも拡散する経路があるということです。

風に乗ってどこまで飛散するか。環境・状況によっては、半径100kmでも相当数の被爆者が出るとも考えられません。また、水蒸気爆発が隣接する原子炉を傷つけないとも考えられなくも無く・・・。何せモニター越しにしか観察できない状況です。最悪の事態を想定し、早急に現地から避難するのが最良ですが、被災者の救出もしなければいけません。

原発の構造はこちら。

一先ずは西へ。避難の必要性を問う声も聞こえますが、最悪の事態を想定して動くこともまた、大切なこと。

都心も余震こそ収まりましたが、危険度は依然として高い状況です。特に、原発関連は要注意です。まずは外出を極力控える。特に『雨』には警戒するのがよさそうです。

2011年3月10日木曜日

<文>の<体>、それが<革命>を起こす。

人との出会いを通じて、新しい花が開く・・・こんな経験を積むと、人と合うことが楽しくて仕方なくなりますね。ずーっと待ち焦がれていた恋人と出逢ったかのごとく、そのときの嬉しさは半端なものではありません(相手の方が全くうっとしいやつだなぁと思われているかもしれませんけど…)。例えば、新しいビジネスを起こす時だってそう。前々から「こんなことしたいなぁ」と考えていたモデルがあって、それを実現したいけど、ちょっと実現するにはパートナーがみつからないなぁ・・・と悶々としている時に、神の思し召しか、理想的なパートナーと出逢い、一気に事業が具体化されていくこともしばしばあると聞きます。まぁ僕の場合は、普通に「読書仲間」に出逢うだけで、大満足しいていますけれど♪人との出逢いは大切にしたいですね、いや願望ではなく、訓示にせねば。

さて、あんまりにも自虐的な「えびす」紹介が、あざとらしいという声を受けて、そろそろ新しい「えびす」紹介を展開していかなければと、一人焦るオトコ、えびすが紹介する一冊はこちら。

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これほどまでに、時間を忘れて読書に取組めたのは久しぶりだった。本書を読了したときに脳裏をよぎったのは、何とも「味気ない」言葉に聴こえるかもしれない。だが、以下でその弁明を行いたく思う。この本が私に与えたもん、それは正に「革命」であった。

しばしば、同一作品であっても、その表現様式により、作品が持つ「様相」が大きく変わることは、よく知られたことであろう。「走れメロス」など、その代表例として挙げられる。アニメでみるそれは、非常にわかりやすく、内容も目と耳で追うだけで楽しむことができる。一方、書籍のそれは、内容を楽しむには「少々壁を感じる」といわざるを得ない…目で文章を追いつつ、そこに書いてある文章から情景を頭の中に描かなければいけないからだ。前者の楽しみに比べ、後者のそれには、視覚情報の自由度が幅広くとられているため、それなりに「想像力」を働かせることに慣れた・長けた人でないと幾分避けられる傾向にある。だが、私としては、その自由度に幅があるからこそ、楽しみの幅も広がり、それだけ千差万別の「脳内描写」が生まれ、それを共有することで、一層多様な作品が生まれえると考えており、どちらかというと後者のほうが好むところだ。

ところで、この書籍の文章を目で追うに当たっても、脳内に描く情景が変わることがある。句読点の打ち方による違いは谷崎潤一郎の「春琴抄」と川端潤一郎の「」を比較していただければよい。文体の違いについては、最近流行の「現代語訳」シリーズと、原著を比較していただければ即座に腑に落ちるはずである。今に適した文体であるからこそ、その内容理解も容易に、すーっと貼ってくること理解されよう。

さて、この「文体」のフレームを少し拡げて、本書が私を惹きつけた点について少し記したく思う。一般的に、この手の書籍=文学・社会学の批評を扱った書籍(と私は感じたのだが)は、少々難解で、遠回りをして、右往左往しつつ、結局視座がどこにあるのかについて読者側にそれ相応の力量を求めるものだ。しかし、本書を読んでいると、まるで著者が「対面して、語りかけ、説得している」かのように感じることだと思う。対面であるが故だろうか、書かれている内容が、どうもすべて「腑に落ちてくる」のだ…これは本当に不思議な体験であった。

内容もそれなりに面白く読める。だが、それ以上に、その文体にこそ注目して欲しい。本書の主題である「テクストを書く、そのテクストが革命を起こす」に並べて、本書が私にもたらした革命、それは「文体」が魔術性を帯びうるということを脳裏に焼き付けられたこと…これに尽きる。

※読書家の友人(普通に月20冊くらいは読む人たちです)、数人が本書を進めていたので、流されるように購入してしまいました。で、その感想は…「読書家の進める本にはずれなし」ということです。一人でチョイスすると結構「はずれ本」に当たる確立が高く、何とも「悔しい」思いになることしばしばなもので、最近は常に本を読んでいる友人諸兄のお力を借りることがしばしば。彼らのオススメにほぼ狂いはないので、安心して読めます。ただ、時折、僕の力量不足(難解な本は本当に難解なもので)で「悔しい」思いになることもありますけどね(笑)。

2011年3月6日日曜日

To Manage the Team, Don't Limit but Commit Yourself.

さて、新しいことに挑戦するのはいいことなんですが、如何せん、そのピッチをどれくらいで刻むかはに頭を悩まされる毎日を過ごしております。タスクをこなすとはいいますが、そのタスクをどれくらいのスケジュールでこなすのか?どれくらいの「余裕」を持たせてこなしていくのか?を自身の力量を考えつつ設定する…大きすぎてもいけないし、小さすぎてもいけない。少し「背伸び」をするくらいが一番良いと聞きますが、この背伸びがどの程度であるのかは、自身ではなかなか把握できないものです。その指標をつくる手っ取り早い方法かつ、一番効果があるのは「経験量を積む」ことでしょう。自分の限界を知る…本気でぶっ倒れるまで何かに取組んだ経験を色んな分野で積んでいくと、「あぁ、これ以上やると俺、まじでダメ」だという境界が見えてくる・・・ような気がするんですけどね。あんまり同意してもらえないんですが(笑)。

さて、ぶっ倒れることの有意義さを、自身高校生時代の「吐血」経験をもとに語ると、「やっぱりお前は人間じゃないね」と、人格ならず人間性までも否定されてしまった非-人類、えびすが紹介する一冊はこちら。

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演奏中、一切の音を出さない作曲家である指揮者の仕事は、自分以外のすべてのメンバーの出す音を正確に聞き取り、一人一人に必要な修正を施していくことだと筆者は言う。指揮者のオーケストラにおけるポジションは、野球で言うならば監督、会社で言うならば部長といったところだろう。それぞれに共通する要素は、「チームを上手く機動させるポジション」であることだ。彼らを称してオーガナイザー」と呼びたい。

自分ひとりで「何か」を達成すること、そこにはどうしても限界がある。とりわけ、大きな何かを成し遂げることを目的とするときには、どうしても「幾人」かの力に頼る必要がある。一人がどれだけ頑張って仕事に励んだとしても、費やせる時間は二十四時間しかない。もしも、そこに五人が集まることができるならば、トータルで確保できる時間は百二十時間。スピードは勿論、クオリティの向上も相当に見込めるはずだ。

また、同時に「何か」をするにしても、それに関わる人数が多いほど大きな効果がえられることもある。オーケストラはその代表であり、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、クラリネットetcが奏でる多重奏は、単奏のそれでは得られない「奥行き」を我われに提供してくれる。また、「表現の幅」を広げる意においても、数人が集まることの意義は大きい。独奏による演奏と多重奏による演奏との優劣は別にして、表現の幅・奥行きという点に関すると、一人でコトをなすよりも、数人が集って「一つのカタチ」を作り上げるほうが、そこに生まれる「可能性の枠」は広大なはずだ。そして、この「可能性の枠」を上手く操り、深く掘り下げられるかは、オーガナイザーの手腕に大きく依存する。

ずば抜けて能力の高い人を集めること。それは思っている以上に簡単なことかもしれない。巨額の資本さえあれば、それなりのレベルの人たちを集めることはできよう。が、問題はその先にある。優秀な人を集めても、あまりに個性が強すぎて互いに排斥しあったり、上手くかみ合わなかったり同調できなかったりすることが多々あるからだ。そこで、各人の能力を上手く「統合」し、足し算(場合によっては引き算にもなろう)を掛け算に変えることができる人が必要となる。この役目を担うのもオーガナイザーである。

「個のパーツを集めてしかなしえないことをなす」+「個を集め、それらのパーツを倍数式に統合する」、オーガナイザーに望まれる能力は、相当にレベルが高い。だからこそ、人材としても非常に価値がある。同時に、今のビジネス・公共・プライベート全ての社会が、この能力を持つ人を欲している。今後、世界の舞台でオーガナイザーのポジションで突出したパフォーマンスを残す日本人はどれだけ現れるだろうか?幸いにも日本には世界に通用する力をもつ企業がたくさんある。また、日本はオーガナイザーのポジションに付くに適した文化背景も持ち合わせている。機は熟した――。国内で蓄えてきた力をソトに発揮するステージへ進む時は、今まさにこのときではなかろうか。

※この本を読んでいて思い出したのが、小学生時代の「ガキ大将」。子分を従えて、色々と「面白いこと」をやるんですが、これ、今のマネジメント能力にも通じるところがたくさんあります。「体が大きく、活発な子分は敵陣調査(縄張りですね)や肉体労働(基地作りとかで大活躍)」 「体が小さく、力が弱い子分は頭を使わせるタスク(攻め込む戦略構築、基地作りの設計)をまかせる」といったことを理解していたようにおもいます。ちなみに、僕自身は、まっとう・忠実な子分だったのは言うまでもありません。

2011 2/28 ~ 2011 3/5 に紹介した要約。


海外英字記事より興味深い内容を Pick up し、150文字に要約しました。
2/28~3/5の紹介記事はこちら。

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2/28 The union within the union ~EC~

ドイツとフランス、EU内で権力を掌握したい気持ちはわからないでもないですが、そもそもEUの目的は何だったのか思い出すべきでしょう。

The union within the union
by Editorial
Published: The Economist 10 February, 2011
単語数: 977words

【150文字要約】
EUの今後について。ドイツとフランスはEU内の主導権を握ろうと模索。メルケル首相はユーロ危機を乗り切る案を出すも、権力強化になると他国からの賛同を得られず、サルコジ大統領は次の選挙を見越し、メルケル首相と馬を合わせたい模様。両者の権力を求める態度は、他国の反発を引き起こし、ユーロ危機を延ばしかねない。
(149文字)


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3/1 The war on women ~NYT~

財政を立て直すのは大変なことですが、お金の拠出をどこから取ってくるかは論争になります。個人の命か、国家の先行きか。

The war on women
by Editorial
Published: The New York Times 25 February, 2011
単語数: 636words

【150文字要約】
政府の医療予算縮小について。議会に提出された予算案によると、低収入の女性は充分な医療サポートを受けられなくなる恐れ。中には、政府基金を受け取る病院は、妊婦の女性の命に関わる場合にも処置しなくても良いとする案もある。政府の謝った判断を正すには、オバマ大統領のリーダーシップと国民からの警笛が必要だ。
(148文字)


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3/2 Labor union presses Apple for post-Jobs plan ~WP~

アップルの業績は絶好調。でも、ジョブスの体調は絶不調な様子。そろそろ真剣に後任を考えないといけないのでしょうけれど、さて、どうするのか。

Labor union presses Apple for post-Jobs plan
by Ian Shapira
Published: The Washington Post 23 February, 2011
単語数: 430words

【150文字要約】
アップルに対する労組の取り組みについて。国際労働組合は、アップルに対しジョブスの後任の計画案を出すよう提案。アップル側も後任選出の意向はあるものの、広報はコメントを控えている。また、投資家はジョブスの健康ほど労組の提案を重視してはおらず、金融会社はアップルの情報提供の少なさに寛大な態度を示している。
(150文字)


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3/3 Phys Ed: Should Children Run Marathons? ~NYT~

ランニングはお金要らずのスポーツですけど、結構膝に負担がかかるのも事実です。そこで怪我しては元も子もないわけでありまして・・・ほどほどが一番いいのかもしれません。

Phys Ed: Should Children Run Marathons?
by Gretchen Reynolds
Published: The New York Times 23 February, 2011
単語数: 1096words

【150文字要約】
ランニングと子どもの怪我の関係性について。他の運動と比較し、費用・手間・スキルを要さないランニングを取り入れる学校が増加するにつれ、けが人も増加傾向。調査によると、整備された環境下ではけがをする子どもの数は少ないことが判明。また、膝等へ及ぼす負荷については科学に基づく詳細な調査が必要だとのこと。
(148文字)


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3/4 Cutting Out Middleman to Sell Small Ads Online ~NYT~

Webに残った足跡をたどることで、その人が何を探しているのか・好むのか把握できることは、凄いことであると同時に恐いこと。「すべてを管理されている」と考えられなくもないです。

Cutting Out Middleman to Sell Small Ads Online
by Tanzina Vega
Published: The New York Times 27 February, 2011
単語数: 988words

【150文字要約】
Web広告の新しい戦略について。出版社は従来の一方向的な広告提供方針を見直し、広告主が取得するデータを共有、訪問者の足跡を手がかりに最適な広告を提供していくとのこと。企業としては願ったりのサービスだが、一般人の中には個人情報の売買にあたると考える人もいるため、慎重に対応・規制を設けていく必要がありそうだ。
(150文字)


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3/5 Publishers Look Beyond Bookstores ~NYT~

書店もセレクトショップ化しないと生き残れない時代。いや、セレクトショップになるだけでは、すぐに電子書籍の波に飲まれるルートも考えられます。もう一歩先を見据えた戦略が必要なのでは。

Publishers Look Beyond Bookstores
by Stephanie Crifford and Julie Bosman
Published: The New York Times 27 February, 2011
単語数: 1124words

【150文字要約】
本屋と出版社の関係について。従来の書籍販売とは異なる形態で展開する書店の売上が好調。鍵は大手の書店の陳列では気付かないような書籍を上手くプロモーションすることにある。また、出版社は実店舗の書棚に関し、アマゾンのトップページに挙がらない書籍をお客さんに知ってもらえる広告塔の価値を見出しているようだ。
(149文字)



See you next week ♪



2011年3月2日水曜日

The Root et Paradox of Human-Desire.

都内のカフェでも電源が備え付けられているところがかなり増えてきましたね。ノマドな生活を送っている僕としては大変に嬉しいことであります。でも、あんまり長居されると回転率が落ちるため、店側としては悩ましいところ。けれど、電源を備え付けないと、他のお店にお客さんをとられちゃうんだよねぇ…という嘆きが聞こえてきます。そろそろ、新しいカフェのカタチを創る時なのかな?ちょっと、企画つくってみますか♪

さて、新しいカフェのカタチについて色々と思考を巡らせつつ、出てきた案をみた友人が「ショボ。お前、なめすぎじゃね?」と友人にありがたいご指摘くこと受けあいなオトコ、えびすが紹介する一冊はこちら。

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人間の三大欲求「食欲、睡眠欲、性欲」はいうまでもなく広く知れわたっている。そして、これらの欲求のうち、食慾と性欲が古来より続く、様々な覇権争いの種となってきた。「自分たちの領土では、今の民が満足のいく食料を提供できていない…肥沃な土地の確保が急務だ」「かの地には何でも絶世の美女がいるとか。是非とも我が手中におさめたい…」争いの根本をたどると、大抵は上記にあげたような、そとからは邪に聞こえる理由に行き着くことだろう。

欲望の根源にはターミナル欲求なるものがある。欲求の欲求の欲求の……深く掘り下げていくとやがて底に行き着く。例を示すと、「東京大学に入学したい」欲求があるとする。この欲求を一段探ると、「東京大学に入学して、いい会社に入りたい」欲求が見えてくる。いい会社に入る欲求を一段探ると、「安定した収入を得たい」欲求が現れる。では、「安定した収入を得たい」欲求はどこからくるのか?…この欲求を根底まで突き詰めると、しばしば先に上げた「三大欲求」に行き着くことがわかる。ふむ、この三つのフレームを分けた先人の観察力には感嘆するばかりだ。

もちろん、人により各々の段階で現れる「欲求のカタチ」は異なる。いや、一人の人間のうちでも欲求を欲求なら占める要素は一によって決められていることはないだろう。先の例でも、いい会社に入りたい欲求のすぐ隣には、「大学に集まる優秀な友人とでっかいことをしてみたい」という欲求もあろう。マインドマップと呼ばれる図表のごとく、欲求の根源をたどる場合にも、根底にいたる過程で何百もの分岐がたち現れること容易に理解できることだろう…もっとも、分岐するにはするのだが、その後、根底に向かうにつれて収束していくわけではあるが。

さて、しばしば人間は欲望を意図的に隠そうとする。これは何も対人関係においてだけではなく、自分に対してですらその欲望に仮面を被せることがある。こんなはずではない…私は欲望を断ち切り禅の世界に入ったはずなのに…敬虔であるためには、欲を捨て去らなければいけない、だが、どうしてか、この欲は一向に頭から離れていかないではないか…。欲のフレームを精神・物質・対人、それぞれ「どの程度まで」で括るのかは難しいが、欲望の仮面はしばしば表層に近い欲(根底にある欲とは相当な距離を置いている欲)から、二つ三つ探った欲求に被せられることが多いように感じる。その線引きの一つの指標になるのが、自身が定めるところのPersonalityの内で形成される「契約」、すなわち自身がソトとウチとの関係性を構築するにあたり取り決めた「コト」である。この「コト」がしばしば人間を悩ませる種になっているのは想像に易い。知性ではどうにも抑えられない欲が人間には備わっている。

本書でも述べられているように、脳のある部位に電気信号を送ると、欲求のスイッチをオフにすること(一種の抑鬱状態に陥らせる)ができるという…私は何の目的があってこの世に生きているのだろう?…燃え尽き症候群もスイッチオフの一つとして挙げられよう。このように、生物が命の連鎖を保つために必須となるだろう「食慾・性欲」のスイッチをオフにしうる構造が備わっているのは大変興味深い。何せ、種の存続・進化を考えたとき、欲求のスイッチをオフすることは大きな障壁、強いては絶滅に至ることもありうるからだ。もちろんこれを逆説的な「進化」と捉えることもできる…即ち、種はすべて絶滅するようにプログラムされているということだ。世界中で争いが一向に耐えない昨今の人類は、今一度、後者の観点から自分たちの行い・営みを俯瞰する必要があるのかもしれない。最も、全てをスイッチオフにしてしまうことは避けたいところではある。

※結構深いところまで降りちゃいましたね。少し反省、反省。それにしても人間の欲求は、思考対象としては最高に面白い題材ですね。なんでそれが欲しいのか?なんであの人に惚れたのか?なんで幸せになりたいのか?不思議なことに、こういった「答えがない」ことに積極的に思考を巡らせていると、ふと新しい発想が舞い降りてきたりするんですねぇ…。無駄に思われる時間が、実は有益なアウトプットにつながっている。ヴァーチカルな知の習得ではなく、ラテラルかつインタラクティブな知の構築を築いていきたいものであります。