都内のカフェでも電源が備え付けられているところがかなり増えてきましたね。ノマドな生活を送っている僕としては大変に嬉しいことであります。でも、あんまり長居されると回転率が落ちるため、店側としては悩ましいところ。けれど、電源を備え付けないと、他のお店にお客さんをとられちゃうんだよねぇ…という嘆きが聞こえてきます。そろそろ、新しいカフェのカタチを創る時なのかな?ちょっと、企画つくってみますか♪
さて、新しいカフェのカタチについて色々と思考を巡らせつつ、出てきた案をみた友人が「ショボ。お前、なめすぎじゃね?」と友人にありがたいご指摘くこと受けあいなオトコ、えびすが紹介する一冊はこちら。

人間の三大欲求「食欲、睡眠欲、性欲」はいうまでもなく広く知れわたっている。そして、これらの欲求のうち、食慾と性欲が古来より続く、様々な覇権争いの種となってきた。「自分たちの領土では、今の民が満足のいく食料を提供できていない…肥沃な土地の確保が急務だ」「かの地には何でも絶世の美女がいるとか。是非とも我が手中におさめたい…」争いの根本をたどると、大抵は上記にあげたような、そとからは邪に聞こえる理由に行き着くことだろう。
欲望の根源にはターミナル欲求なるものがある。欲求の欲求の欲求の……深く掘り下げていくとやがて底に行き着く。例を示すと、「東京大学に入学したい」欲求があるとする。この欲求を一段探ると、「東京大学に入学して、いい会社に入りたい」欲求が見えてくる。いい会社に入る欲求を一段探ると、「安定した収入を得たい」欲求が現れる。では、「安定した収入を得たい」欲求はどこからくるのか?…この欲求を根底まで突き詰めると、しばしば先に上げた「三大欲求」に行き着くことがわかる。ふむ、この三つのフレームを分けた先人の観察力には感嘆するばかりだ。
もちろん、人により各々の段階で現れる「欲求のカタチ」は異なる。いや、一人の人間のうちでも欲求を欲求なら占める要素は一によって決められていることはないだろう。先の例でも、いい会社に入りたい欲求のすぐ隣には、「大学に集まる優秀な友人とでっかいことをしてみたい」という欲求もあろう。マインドマップと呼ばれる図表のごとく、欲求の根源をたどる場合にも、根底にいたる過程で何百もの分岐がたち現れること容易に理解できることだろう…もっとも、分岐するにはするのだが、その後、根底に向かうにつれて収束していくわけではあるが。
さて、しばしば人間は欲望を意図的に隠そうとする。これは何も対人関係においてだけではなく、自分に対してですらその欲望に仮面を被せることがある。こんなはずではない…私は欲望を断ち切り禅の世界に入ったはずなのに…敬虔であるためには、欲を捨て去らなければいけない、だが、どうしてか、この欲は一向に頭から離れていかないではないか…。欲のフレームを精神・物質・対人、それぞれ「どの程度まで」で括るのかは難しいが、欲望の仮面はしばしば表層に近い欲(根底にある欲とは相当な距離を置いている欲)から、二つ三つ探った欲求に被せられることが多いように感じる。その線引きの一つの指標になるのが、自身が定めるところのPersonalityの内で形成される「契約」、すなわち自身がソトとウチとの関係性を構築するにあたり取り決めた「コト」である。この「コト」がしばしば人間を悩ませる種になっているのは想像に易い。知性ではどうにも抑えられない欲が人間には備わっている。
本書でも述べられているように、脳のある部位に電気信号を送ると、欲求のスイッチをオフにすること(一種の抑鬱状態に陥らせる)ができるという…私は何の目的があってこの世に生きているのだろう?…燃え尽き症候群もスイッチオフの一つとして挙げられよう。このように、生物が命の連鎖を保つために必須となるだろう「食慾・性欲」のスイッチをオフにしうる構造が備わっているのは大変興味深い。何せ、種の存続・進化を考えたとき、欲求のスイッチをオフすることは大きな障壁、強いては絶滅に至ることもありうるからだ。もちろんこれを逆説的な「進化」と捉えることもできる…即ち、種はすべて絶滅するようにプログラムされているということだ。世界中で争いが一向に耐えない昨今の人類は、今一度、後者の観点から自分たちの行い・営みを俯瞰する必要があるのかもしれない。最も、全てをスイッチオフにしてしまうことは避けたいところではある。
※結構深いところまで降りちゃいましたね。少し反省、反省。それにしても人間の欲求は、思考対象としては最高に面白い題材ですね。なんでそれが欲しいのか?なんであの人に惚れたのか?なんで幸せになりたいのか?不思議なことに、こういった「答えがない」ことに積極的に思考を巡らせていると、ふと新しい発想が舞い降りてきたりするんですねぇ…。無駄に思われる時間が、実は有益なアウトプットにつながっている。ヴァーチカルな知の習得ではなく、ラテラルかつインタラクティブな知の構築を築いていきたいものであります。